環境にやさしいアルミダイカスト
自動車の軽量化に貢献
リョービ株式会社
世界トップクラスのダイカストメーカー
1943年、県南東部の府中市で創業のダイカストメーカー。建築用品や印刷機器事業なども展開する。
世界の車メーカーに供給 アルミダイカスト
主力のダイカスト事業では、軽量で耐久性、リサイクル性に優れたアルミ合金を用いて、主に自動車部品を製造。ダイカストとは、溶かしたアルミ合金などの非鉄金属を精密な金型に高速・高圧で注入して成形する技術・製品のこと。試作、金型の設計・製作から鋳造、加工、組み立てまで独自の一貫体制で、世界トップクラスの実力を誇る。国内9カ所、海外6カ所に生産拠点を構え、世界の主要な自動車メーカーを中心に、トランスミッションケースやシリンダーブロックなどを提供している。
世界的な脱炭素の流れを背景に、電気自動車(EV)など電動車用部品やボディ・シャシー部品を戦略製品として強化している。2024年5月には北米における電動車部品の需要増加に伴い、メキシコ工場の建屋拡張と鋳造設備の増強を決定。工場の建築面積を8500平方㍍拡張し、5台の大型ダイカストマシンを増設予定。多様化する電動化・軽量化ニーズに応えていく。
住空間の快適さを追求 ドアクローザ
建築用品事業では国内シェア6割以上のドアクローザなどを製造。大阪で開催された「理想のすまいと建築フェア 2024」では電動式ドア開閉装置「RUCAD(ラクアド)」の新モデルを展示。車椅子の利用者などに向けた非接触でのドア開閉機能により、住空間のバリアフリー化に貢献している。
尾道市の生産拠点では、製造ラインの自動化が進む。組み立てや検査、梱包ラインを整備し、一貫生産体制を構築している。
印刷工程の自動化技術 工場のスマート化を支援
印刷機器事業では、リョービMHIグラフィックテクノロジー(株)が、オフセット枚葉印刷機の分野でRMGTブランドを展開している。
大型から小型まで多彩なラインアップと先進の自動化機構で、印刷現場の生産性を向上し負荷を軽減。ドイツのデュッセルドルフで開催された「drupa 2024」では、最新機種のオフセット枚葉印刷機2台を展示。パッケージ向け印刷機では、自動化装置による省力化、省人化を訴求。また、商業印刷機では、印刷品質管理システムによる高度な自動化によって、印刷工場のスマートファクトリー化を支援している。
働き方も環境負荷も軽クスル
自動車の軽量化に貢献する同社は働き方も軽やかにしている。社員が心身ともに健康であることが社員の幸福、企業の発展につながると考え、「リョービグループ健康宣言」を行っている。経済産業省の「健康経営優良法人」に5年連続で認定された。
環境負荷低減の取り組みでは、24年10月完成予定の本社新館を環境配慮型のオフィスにする計画で、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)のZEB Ready認証の取得を予定する。
23年12月に創立80周年を迎えた同社は、今後も顧客・社会のニーズに応え、独創的で高品質な製品やサービスを提供し、社会にとってかけがえのない存在になることを目指す。
会社概要
リョービ株式会社
本 社:府中市目崎町762
設 立:1943年12月16日
資 本 金:184億7200万円
売 上 高:2826億9300万円(2023年12月期/連結)
従業員数:7488人(連結、2024年3月31日)
事業内容:ダイカスト製品、建築用品、印刷機器の製造販売
T E L:0847-41-1111
U R L:https://www.ryobi-group.co.jp/
※2024年9月当時の情報です。