因島で70年続けてきた
安全と信頼のものづくり

因島鉄工株式会社

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外国人材と農業で地域貢献にも注力

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 2024年11月で創業70周年を迎えたものづくり企業。造船事業、機械事業に加え、近年は外国人材紹介や農業にも取り組んでいる。
 1965年に開始し、現在売り上げの約6割を占める造船事業は、自動車運搬船、ガス運搬船、ばら積み貨物船といった内航船から外航船まで500㌧~6万㌧クラスの船体ブロックを年間約20隻分手掛ける。精度の高い溶接などを計画通りに進められる技術と安全性が高く評価されている。また98年からベトナムやインドネシアなどの人材を積極登用し、同事業に従事する社員の半数以上を外国人材が占める。無料の日本語教室や国別の社員寮を用意し、全面的に支援。2023年9月にはベトナム人従業員3人が造船・舶用工業部門で全国初の特定技能2号を取得し、無期限の在留資格を得た。
 祖業の機械事業は、印刷機械や段ボール製函機向けなど一般産業機械の部品を製造。原料調達、加工、組み立て、電装まで一貫生産することでトレーサビリティの確保、発注作業の短縮、柔軟な納期対応が可能となり、県内外の大手機械メーカーから厚い信頼を得ている。

島の未来を開く新規事業

 22年に始めた外国人材紹介事業は、同社の元従業員が母国インドネシアで開く日本語学校、職業訓練校と連携。高い技術を持つ特定技能人材に特化し、現地視察や面接、入社後のフォローも担う。25年6月時点で国内7社へ約60人を派遣した。27年までに20社200人を目指す。
 23年開始の農業事業は、高齢化で増える島内の耕作放棄地を借用。約4000平方㍍(25年6月時点)で多様な野菜や果物を育てる。25年にはブラッドオレンジ70本、レモン120本、ハッサクに変わるスイートスプリング14本などを植樹。島の人口減が進む中、野菜に比べ手が掛からない果樹を拡大している。またサツマイモや小麦は、農業体験として地域の小学生に植えてもらうなど、食育にも取り組む。今後は自社で加工品まで手掛ける6次産業化を進めるほか、定年後の再就職先や障がい者の受け皿としての機能を強化したいとする。



会社概要

因島鉄工株式会社
本  社:尾道市因島三庄町1573
設  立:1954年11月1日
資 本 金:2400万円
売 上 高:22億8900万円(2025年3月)
従業員数:76人
事業内容:産業機械、船体ブロック製造、外国人材受け入れ事業、農業
T E L:0845-22-3116
U R L:http://www.intetsu.co.jp/index.html
※2025年9月当時の情報です。