環境に配慮したダイヤモンド
建設工具を世界に展開

株式会社コンセック

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100年企業へ向け、経営の基盤の強化へ


 建設向けダイヤモンド工具大手。コンクリート構造物を無振動で自由自在に加工する独自技術を持ち、コアドリルなどの自社ブランド「Hakken」を開発販売する。例えば、ダムの湖底下部に穴を開けてトンネル設置、細い下水管に光ファイバーケーブルを敷設するロボットがある。現在、国内と海外18カ国に製品を輸出し、多くの土木、建設現場に導入されている。このほか、「特殊工事」、建設資材卸売などの「建設・生活」、自動制御盤、配電盤などの「工場設備」、デイサービスなどを運営する「介護」の5事業をグループ9社で展開。支店、営業所は国内計30カ所、海外現地法人は中国、台湾、工場は広島市と呉市、中国2カ所に設置。

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大型電動式「サーボモータワイヤーソー」発売

 製品は販売、施工、開発・生産の3部門が一体となり、現場の意見を反映して開発。切れ味、耐久性、安全で使いやすく環境に優しく工事の効率化や確実な完工につながる機材、施工ノウハウを生み出してきた。
 2023年6月に鉄筋コンクリートなどを切断する大型電動式「サーボモータワイヤーソー」を発売。大型の電動式は同社初で既存の油圧式に比べ、切断速度を1・5倍に高め瞬間的な始動トルクでスムーズに切り始められるブーストモードを用意。重量は片手で持ち運べられる18㌔㌘に抑えた。油圧ワイヤーソーDSM‐103Aと互換性があり、油圧モータからの取り換えもでき、工事の効率化を図る。
 同社は、15年には初めて乾湿兼用のコアドリルを開発。ドイツ製最新型の全自動ダイヤモンドチップ成型機やレーザー溶接機を相次ぎ導入し、生産効率を飛躍的に向上させた。19年4月、ドイツで開催された世界最大規模の建設機械・建築木材機械等の見本市「bauma2019」に出展した。baumaは1954年の初回以来、長い歴史があり、世界55カ国から3500社が出展。主力製品のコアドリル・ウォールカッター・ワイヤーソー等のダイヤモンド切削機械工具を世界各国から集まった販売店・ユーザーへ製品やサービスを紹介・提案し、多数の顧客や来場者からの注目を集めた。自社製品以外でも機器など幅広く扱い、工事現場の細かなニーズに対応する。福島第一原発の廃炉向けに、原発関連企業とコアドリルなどの共同開発を進める。

100年企業に向け

 福田多喜二社長は、経営基盤の強化を掲げる。「顧客の開拓と既存顧客の深堀りの二つを柱に、〝顧客創造〟に重点的に取り組みます。そのための鍵は人材の育成。当社では、建築士や施工管理技士などの有資格者を増やすため、取得費用を負担するほか、資格手当などを設けて取得を奨励しています」
 高度成長期に整備された公共施設や高速道路・橋梁などの老朽化等により、インフラ整備の需要が高まる中、建設業界への就業者数は減少傾向にある。同社は耐震補強や特殊工法による解体、リニューアルなど多彩な仕事に携われる魅力をPRし、人材の安定確保を狙う。明朗快活な社員が多く、社内は明るい雰囲気。新卒や第2新卒などに加え、業務拡充のため業界経験者の採用も計画。「何事にも積極的に挑戦するバイタリティーに溢れた人を求めています」



会社概要

株式会社コンセック
本  社:広島市西区商工センター4-6-8
設  立:1967年11月
資 本 金:40億9000万円
売 上 高:96億9560万円(2023年3月期連結)
従業員数:426人(2023年3月期グループ計)
事業内容:切削機具、特殊工事、建設・生活関連機器、自動制御盤、配電盤などの製造販売、介護施設経営
T E L:082-277-5451
U R L:http://www.consec.co.jp/
※2023年9月当時の情報です。