「立町カヌレ」成長続ける
県内外に相次ぎ出店
有限会社カスターニャ
東区福田から手作り菓子届ける
デザートやドレッシングの製造・販売を手掛けるほか、洋菓子店「立町カヌレ」(広島市中区立町)を直営展開する。竹村崇社長の祖父が東広島市の西条で栗農園を個人開業したのが始まりで、その後ゴルフ場・レストランへと業態変更しながら発展。店で人気のスイーツなどをもっと多くの人に届けたいと、前社長の父が2006年に東区福田に拠点を移し、製造業を本格的に開始した。『カスターニャ』という社名は、祖業にちなんで、イタリア語で『栗の実』を意味するという。
主力の冷凍菓子「カタラーナ」は保管・輸送のしやすさに加え、凍ったプリンを溶かしながら食べる、独特の食感や味わいが好評。日本航空の国際線機内のデザートに採用されたのを機に全国へ販路が拡大した。
「立町カヌレ」が好調
17年、直接店舗で顧客との接点を持ちたいと直営の洋菓子店「立町カヌレ」をオープン。当時、広島でカヌレの専門店は珍しく、SNSで情報拡散されて、オープン当初は大行列になったという。2店舗目をJR広島駅ekie店内に開くと、土産として県外にも広がり、事業が軌道に乗り始めた。コロナ禍でも積極的に店舗展開を進め、24年4月時点で広島のほか、東京・大阪・岡山に合計7店舗を構え、今後も主要都市への出店を進める。同社の24年2月期売上高は約5億5000万円で、「立町カヌレ」開始から5年で約5倍に成長した。
地元に直営洋菓子店
24年3月、本社工場近くの東区福田に洋菓子店「カスターニャ福田本店」を開いた。パティシエが手作りするティラミス・モンブランなどの生菓子のほか、焼き菓子を販売する。地域住民や、遠方からもドライブなどで訪れてもらいたいという。
製造部門ではパティシエ経験者を中心に、ひとつひとつ手作りにこだわる。竹村社長は、「洋菓子製造を始めた地に根付きながら、県外出店を進めたい。会社の成長と共に、社員も増えています。スタッフの約8割は女性で、子育てへの理解や助け合いも自然とある。今後は新卒採用を積極的に計画していきたい。
会社概要
有限会社カスターニャ
本 社:広島市東区福田4-4018-2
設 立:2006年
資 本 金:800万円
売 上 高:5億5000万円(2024年2月期)
従業員数:130人(2024年6月時点)※パート含む
事業内容:洋菓子・食品の製造販売
T E L:082-883-0960
U R L:https://www.castagna.co.jp/
※2024年9月当時の情報です。