監理団体の西海協 外国人トラック運転手第1陣
特定技能受け入れ15人予定
協同組合西海協
技能実習生・特定技能外国人受け入れ、人材育成などの監理団体(協)西海協(安佐南区伴南、池田純爾理事長)は、7月にも福山通運(福山市)向けに外国人トラック運転手を受け入れる。ベトナム人4人。第2陣を9月に予定、合計15人が大型トラックの免許取得に挑む。全国的にも先陣を切る取り組みで、運送業界の慢性的なドライバー不足解消の切り札として期待される。
物流の2024年問題を背景にドライバー不足が深刻化する中、特定技能制度の対象分野に自動車運送業(トラック・バス・タクシー)分野が追加された。24年12月から在留資格の特定技能の取得に必要な特定技能1号評価試験が始まった。西海協はトラックに特化し、福通向けは適性検査などを受けた20〜25歳のベトナム人男性15人。1年目に運転免許の取得に取り組みながら倉庫作業を経験し順次、特定技能運転手として公道デビューする予定。
西海協は全国展開を視野に外国人ドライバー受け入れ説明会を各地で開くとともに、外国人の免許取得が可能なテクノ自動車学校、ロイヤルドライビングスクール、山陽自動車学校と提携する。今後は県外にも提携先を計画する。
現在、アセアン中心の7カ国の送出機関と提携。02年に設立来、技能実習生を主力に受け入れており、累計で8000人超に上る。組合員数は現在170社で、38都道府県で活動を展開する。製造業向けを主力に西日本では最多規模の人数を受け入れる。昨年12月から特定の対象に加わった倉庫業分野への受け入れもスタート。27年から育成就労の制度が始まる法改正を念頭に、成長戦略を描く。今後はラオスやスリランカ、ネパールからの受け入れも視野に入れるとともに、研修センターの拡充なども進めていく。
「広島経済レポート」2025年6月5日号掲載記事より