高校生がインタビュー:大崎上島の農業~若手を見守る匠
島の仕事図鑑3-5
レモンの匠河田忠宏
今しんどいと思うことは
将来必ず役に立つ
若手農家のアニキ的存在
釣りに行きたい時が休みの日
釣りに行きたい時が休みの日
仕事をしていて毎日が楽しいと語る忠宏さんは、若手の育成に力を入れるベテラン農家。明るく面倒見が良い性格のため、若手農家から頼られるアニキ的な存在。島にはたくさんの教え子となる農家がいる。自慢のレモンは広島県を代表する菓子の原材料にもなっている。「農業は、手をかけてやった分だけ成果が出る。最後はいつも自分との戦いだ」と語る。その言葉には、絶対においしいものを作るという強いこだわりが感じられる。農業は誰にでも誇れる自慢の仕事。一生懸命働いた分、趣味の釣りがとことん楽しく、飲む酒が旨いと、仕事と趣味の両方を充実させている姿を若手に見せてくれている。
柑橘農家トレーナー松岡清士
農業のおもしろさは「自由」
食べておいしいものを作り続けよう
農業が好きで食える若手が増えてほしい
農業が好きで食える若手が増えてほしい
ものを育てるのことが好きなら農業はできる。農業が好きなら島で自由にはじめてみたらいいと笑顔で語る清士さん。専業農家に生まれ、高校は農業学校に進学。卒業後は農業の仕事に就いた。みかんの価格が暴落した頃、農業を離れ左官職人となったが、再び農業の道に戻ってきた。あれから20年。やはり農業が好きだと語る。UIターンの若手農家グループの指導役を担う清士さんは、若い人たちと一緒にやっていると自分も負けずに良いものを作りたくなると語る。負けず嫌いなところは職人気質。若手の指導にも力が入る。
柑橘専業55年金原邦也・金原英香
揺るぎない柑橘への情熱
次世代に引き継ぐ「技」
農業の技術を次世代へ
実家が農家で、家族のため地域のためにと、みかんの指導員になるべく高校は農業高校へ進学。指導員として広島果実連に40年勤務したあと島へUターンした。英香さんとは指導員時代に結婚。夫婦の良いところは、言わなくても伝わる気兼ねのなさと笑いながら語る。農業に携わって55年。指導員時代、台風による産地の危機的状況に善処した功績や、国から農業政策についてのヒアリング、大学からの表彰など数々の実績がある。今なお消費者のニーズに対して新しい商品開発に取り組み続けている。後継者育成に力を入れ、これまで培ってきた「技術」を若い世代に引き継ぐことが自分の使命だと語る
農家人生スゴロク
島の仕事図鑑3 目次
【1】文田秀也さん・文田真弓さん/岩﨑亜紀さん/中原伸悟さん・中原幸太さん
【2】西田秀夫さん・西田裕輝さん/横本正樹さん・横本悠樹さん/榎本一史さん
【3】齋藤健司さん・齋藤燕希さん/朝山裕児さん/成定裕司さん
【4】小池信忠さん/岡田明仁さん/光野郁江さん
【5】若手を見守る匠河田忠宏さん/松岡清士さん/金原邦也さん・金原英香さん