【イクボス同盟】イクボスのススメ vol.4
~助け合いで残業ゼロへ 時代に沿う制度積極導入~
◆◇◆ イクボス同盟ひろしまメンバー企業 | キッズNPO・(社福)にこぷらす ◆◇◆
職場で共に働く部下・スタッフの仕事と生活の両立を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる経営者・管理職のこと。部下や組織、自らを「育成」するボス=イクボス。
広島経済レポートで連載中の「イクボスのススメ」では、「イクボス同盟ひろしま」メンバー企業の経営者・管理職の皆さんの取り組みや活動をシリーズで紹介しています。
第4回は、廿日市市内で認可保育園などを運営するキッズNPO・社会福祉法人にこぷらす 理事長の吉本 卓生氏にお話をお聞きしました。
助け合いで残業ゼロへ 時代に沿う制度積極導入
廿日市市内で認可保育園や企業主導型保育事業などを運営しています。保育業界は人材不足で残業が多いのが現状で、こうした状況が続くと職員同士の関係がギスギスしてしまい、子どもを預かる環境として良くありません。当法人の保育士の大半は女性で、子育てをしながら働いている人も多く、子どもが好きでこの仕事を選んでくれた職員が、ここでずっと働きたい、働いて良かったと思えるような環境を整えるのが私の使命と捉えています。イクボス同盟の活動に取り組んだことで、職員のワークライフバランスへの意識が高まり、みんなが良い雰囲気で仕事をしてくれていると感じます。 - 「お互い様」で残業ゼロへ 私生活を楽しめないと仕事も充実しないと考え、「残業ゼロ」を目標に「働きやすさ」、「働き方」、「働きがい」の3テーマで職場環境の改善に力を入れています。
保護者との連絡などをICT化して業務を効率化するのはもちろんのこと、採用を強化して担任を持たないフリーの職員を配置し、我が子の発熱時などにも気兼ねなく休める体制を整備。そのほか、職員が当法人の企業主導型保育園を無料で使えたり、自己啓発や家族イベントに使える独自の休暇制度をつくり、有給取得を促すなど、福利厚生も充実させています。
また、グループで協力して課題解決を促す園内研修を開くなど「お互い様精神」の醸成に注力。こうした取組を進めることで、ここ数年は毎月の定例会議以外で残業ゼロを実現したほか、家庭の事情で転居した場合を除くと退職者もいません。
- トライ&エラーで常に改善 理念を浸透させるためにはトップの思いを発信し続けることが重要と考えます。そして「残業ゼロ」と宣言するだけでなく、さまざまなアイデアを採り入れる、効果があれば続ける、ダメだったらすぐにやめるといったトライ&エラーを繰り返し、それぞれの職場に適した取組を見つけることが大切です。今後も現状に満足せず、誰一人として置き去りしない職場づくりにまい進します。
「イクボス同盟ひろしま」とは… 県内有志の企業経営者等で構成され、同盟メンバーが各々の組織内で誰もが働きやすい環境づくりを進めるとともに、社会全体に「イクボス」の輪を広げていくことを目指し、活動を展開しています!
情報提供:広島県商工労働局 働き方改革推進・働く女性応援課 (082-513-3419)
イクボス同盟ひろしま公式サイトはこちら
広島経済レポート 2023年2月16日号掲載
会社概要
キッズNPO・社会福祉法人にこぷらす
所在地:〒738-0033広島県廿日市市串戸2丁目13番3号
URL:https://www.nikoplus.jp/
業務内容:認可保育園などを運営
従業員数:100人