中国EV「BYD」を販売
県内初、山口と合わせショールーム3カ所開設へ

ワールドモータースグループ

 輸入車販売のワールドモータースグループ(佐伯区石内北1-1-20、橋本貴憲社長)は、2022年の電気自動車(EV)の世界販売台数で2位(メーカー別)の「BYD」(中国)の取り扱いを始める。県内で初めて。24年1〜2月をめどにショールーム「BYDAUTO広島」=イメージ=を東区二葉の里3-5-7のグラノード広島1階に開設予定。同年末に山口市の「フィアット/アバルト山口」の敷地内、25年末に広島市内に追加出店し、計3店舗体制を計画する。

 BYDは1995年に携帯電話向けのバッテリーメーカーとして創業し、2003年に自動車事業に参入。08年に世界初の量産型プラグインハイブリッドセダンを発売し、15年にEV販売で世界首位となった。現在は世界36の国と地域で乗用車を販売し、高性能・低価格を強みに米・テスラと世界首位争いを展開する。日本国内では23年2月に横浜市で1号店をオープン。25年末までに100店舗以上を構える方針という。
 BYD AUTO広島は店舗面積約250平方㍍に常時4台程度を展示予定。受付スタッフ2、セールス4人を配置し、月10〜15台の販売を目指す。整備・メンテナンスについては県内2拠点目開設までの間は本社所在地の整備工場で対応する。取り扱い車種は23年1月末に国内で発売したSUV「ATTO3」に加え、9月に受注開始予定のハッチバック「ドルフィン」、年末から年明けに発売予定のセダン「シール」を予定。9月2日から開業準備室を本社所在地の「アルファロメオ広島」内に設け、ショールーム開設までの間の試乗や商談に対応する。橋本社長は「12年10月の米・ジープ取り扱い以来、新ブランド展開は11年ぶり。BYD社を調べていけばいくほど可能性を感じた。国内では年内にEV用の急速充電設備の設置要件が緩和される見込みで、販売の追い風になると期待している。BYDと既存ブランド(アルファロメオ、フィアット/アバルト、ジープ)の新車・中古車販売を強化し、30年に22年12月期比2倍の売上高100億円を目指したい」と話す。