冷凍ずしで国内トップ級。和菓子製造にも参入
設備投資に積極的、競争力高める

株式会社ポストごはんの里

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 いなりずしや肉巻きおにぎり、巻きずしなどの冷凍ずし製造のパイオニアで、国内トップクラス。手作り弁当を販売するコンビニエンスストアとして創業し、1998年から冷凍食品の製造に参入。今では主力事業に育ち、数々の商品を送り出してきた。業務用を中心に、北海道から沖縄まで営業を展開する。
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 主食である米飯への消費者からの要求は高く、それに応えるために、「炊飯」と「冷凍」の両面からの技術開発に力を注いできた。米の銘柄は当然のこと、精米からの経過時間、炊飯する季節、気温、水温、湿度など、さまざまな条件を考慮して炊き上げるからこそ、時期によってぶれのない均一な米飯に仕上げられる。米の一粒一粒がしっかりと存在感を持ち、冷めてももちっとして甘味が残る米飯づくりが同社のこだわりだ。
 商品開発にも力を入れる。取引先である全国の食品卸会社などから上がってくる市場のトレンドを敏感につかみ、開発に生かす。2010年に発売した「肉巻きおにぎり」は、主力商品に成長した。

人手不足を背景に受注拡大

 一般家庭向けは共働き世帯の増加や高齢化などを背景に、手軽に調理できる冷凍食品へのニーズが高まっている。業務用は人手不足による効率化を図りたいホテルやレストランなどからの引き合いが続く。
 19年春からは新商品として冷凍和菓子の製造に乗り出した。第1弾としておはぎを発売し、夏からは水まんじゅうを投入。順次、団子や大福などのラインアップを拡充し、和菓子メーカーとしての認知度を高める。中村誠一社長は、
「冷凍業界から和菓子製造への参入は珍しい。競合は多いが、強みである冷凍技術を生かした開発を強化する。目先の売上高ではなく、長期的な視点で事業の柱に育てていく」
 増える需要に対応するため、生産能力の増強を進めている。15年に安芸郡海田町に「寺迫工場」、17年12月には広島市安芸区中野に「中野工場」を稼働した。「5年以内に工場新設を検討している。積極的な設備投資を続ける。今後は肉加工品や介護食などの開発にも取り組みたい」

会社概要

株式会社ポストごはんの里
本 社:広島市東区東蟹屋町5-6
設 立:1986年
資本金:5000万円
売上高:12億8810万円(2018年6月期)
従業員数:140人
事業内容:冷凍米飯、冷凍ずし等の製造販売、日配の炊飯米などの製造販売
T E L:082-821-4730
U R L:https://www.gohannosato.co.jp/

※2019年8月当時の情報です。