つなげる
人を、技術を、未来へ
株式会社ビーアールホールディングス
DX・新技術開発を強化、技術者育成に手厚く
橋などに使われる高強度のプレストレスト・コンクリート(PC)工事と、PC製の橋げたの製品販売などを手掛けるグループ持ち株会社。中核の極東興和(広島市)、東北を基盤とする東日本コンクリート(仙台市)、システム開発のケイ・エヌ情報システム(広島市)など子会社5社を擁し、東証プライム市場に株式公開している。
旺盛な受注環境で成長へ
2024年3月期決算は、前年から繰り越した大型工事の進ちょく率が伸び売上高が過去最高を更新した。引き続き高速道路の大規模更新・修繕工事、北海道新幹線など鉄道関連の大型プロジェクト、既存社会インフラの老朽化による補修工事など、旺盛な受注環境は変わらず、今後も継続した事業拡大を見込む。25年3月期売上高は過去最高の420億円の達成を見据える。
リニア事業にも参画
プレストレスト・コンクリート(PC)とはあらかじめコンクリートに圧縮力を作用させ、高強度でひび割れが起こりにくくしたもので、同社はこのPCを応用した技術を扱える専門技術者を多数抱える。直近では、大浜第2高架橋(島根県)、三重神殿線1号橋(大分県)など、全国各地の案件を手掛けている。
東海道新幹線のPCまくらぎ交換事業、高速道路の大規模更新事業など生活を支えるインフラストラクチャーの更新や長寿命化にも取り組んでいる。またJR東海が主導するリニア新幹線事業にも参画し、同業社との共同企業体で軌道部の側壁(ガイドウェイ)の製作·保管工事や天竜川橋新設工事を請け負う。
気候変動への対応加速
同社は持続的な社会の実現、事業を通じた継続的な社会貢献を目指すため、マテリアリティ(重要課題)を特定し、中長期的な企業価値の向上を目指す。気候変動と資源循環を、建設業界が取り組むべき重要課題と認識し、環境配慮型社会の実現に取り組む。気候変動に関するリスク情報の開示を企業に求めるTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同し、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、24年度に具体的な目標を設定する予定。
CO2排出量の多いセメントの代替材料の利用促進や新工法など、環境に配慮した独自技術の開発・採用拡大にも取り組む。工期短縮によってCO2排出量の削減につなげる新技術エルス・ジョイントも順調に技術採用が進んでおり、中国自動車道の吉野川床版取替工事(岡山県)で正式採用された。
技術者育成を重視
同社グループの技術者の大半が「1級土木施工管理技士」の資格を所有している。さらなる技術者育成のため、各種資格の取得に向けた社内講習会や特別資格手当の支給を行うなど教育・支援体制を整え、継続的な人材育成に注力する。また大学等との共同研究を続け、特に補修・補強分野の独自技術開発を進める。
社員のワークライフバランスの実現に向け、フレックスタイム制の導入やテレワーク制度の整備、DX推進で長時間労働を抑制し、ゆとりある休暇の取得に取り組む。国からは「健康経営優良法人2024」に認定された。
会社概要
株式会社ビーアールホールディングス
本 社:広島市東区光町2-6-31
設 立:2002年9月27日(創業1948年)
資 本 金:48億1384万7000円
売 上 高:402億5900万円(2024年3月期)
従業員数:12人(連結617人)
事業内容:土木・建築などを行う子会社の経営管理など
T E L:082-261-2860
U R L:https://www.brhd.co.jp/
※2024年9月当時の情報です。