ES技研 大型蓄電池を販売・設置
グリーン水素R&D拠点も

ES技研株式会社

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太陽光発電設備を設計・施工するES技研(中区東白島町、久保田英規社長)は4月、大型蓄電池の販売・設置事業を始めた。スーパー、製造業など太陽光発電設備の導入先を中心に提案。余剰電力をため、悪天候時に安定供給できる点を訴求する。

発電した電力は電力会社への売電が主流だったが、近年は買い取り価格の下落に伴い、自家消費の方が経済的に有利になるなど、既設の太陽光設備に蓄電池を設置するニーズが増えている。GSユアサ製の容量1000〜8000㌔㍗時以上の製品を扱う。本体価格、設置工事費、発電量を自動調整する自社製ソフトを含めて7000万円〜5億円を想定。送配電網とつながった大型蓄電池を活用し、価格変動に応じて売電するビジネスが注目される中、投資目的の需要も見込む。

また、再エネで水を電気分解してつくる「グリーン水素」の新規事業の研究開発拠点として昨秋、山口県岩国市に2100平方㍍の土地と倉庫を取得。今夏をめどに大型の水電解装置を導入して実証を始める。同装置は1日で水素自動車4台をフル充てんできる10ノルマルリューベ時を生成。広島大学の市川貴之教授の協力の下、温風や触媒を使って不純物を取り除き、99・97%以上の高純度化を目指す。つくった水素は水素車向けに一般販売する予定で、充てん装置を備える移動式水素ステーションも購入。ゆくゆくは水素プラントの設計・施工事業を計画する。

「広島経済レポート」2025年6月12日号掲載記事より