食品物流で全国ネットワーク
荷主との「Win‐Win」構築
受注拡大し売り上げ最高更新

シモハナ物流株式会社

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「お客様第一主義」と優秀な人財が発展の原動力


 建設業、建設コンサル・地質調査、送電・配電線調査などの11社で構成する「シモハナグループ」の中核企業で、食品物流の分野で全国トップクラスの規模を誇る。物を運ぶだけではなく、「経営資源としてのモノの流れをいかに効果的にマネジメントするか」を重視し、事業を発展させてきた。その考え方の根底にあるのは経営理念の「お客様第一主義」だ。荷主企業の発展や利益拡大につながる「物流プラスアルファ」が支持され、2024年3月期売上高は3期連続最高の656億円となった。
 荷主企業に代わり物流をトータルマネジメントし、荷主の手間やコストの削減につなげる。〝物流のプロ〟の視点やノウハウを強みに、荷主の物流情報システムの構築から在庫・受発注管理、物流センター運営、配送管理を包括的に受託する「3PL」を積極展開。また、商品によっては包装や組み立て、加工などを施すことで、モノの流れの全領域で付加価値を出す。共同配送や保管流通加工も展開。これにより荷主企業との「Win‐Win」の関係を築いている。
 受注拡大に伴い、拠点拡充を進める。22年に北陸エリア初の石川営業所(物流センター)、関東では24年2月に岩槻第二営業所が稼働し全国71拠点となった。今後、関西では25年10月に高槻第三営業所を予定している。23年6月には明治100%子会社で物流業のスリーエスアンドエル(金沢市)の全株式を取得した。
 「文書・情報事業」では専用「ドキュメントセンター」を構え、顧客の文書収集から保管、電子化、機密抹消までワンストップで行う。

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充実した研修制度

 同社が求めるのは「自分で考え、解決できる人財」だ。毎年、高校・大学などの新卒150人前後が入社し今後は200人規模の採用を目指す。総合職は業務進捗や収支管理などセンターの運営全般を任され、事務職も汎用センター内で働くという環境から、荷主とのマンツーマンの信頼関係の構築が重要で、仕事の幅が広くやりがいがある。また、ドライバー職や庫内作業職については、ライフラインを支える必要不可欠な存在。年に4回予定している新入社員研修は充実しており、ビジネスマナーなど社会人としての基本はもちろん、ドライバー職については教習用コースを貸し切って運転技術を磨き、プロドライバーへ成長できる。
 国が女性活躍を促す中、女性運転手の採用も進める。免許取得の支援や研修に加え、身近なことからも働きやすさを追求。社内の困りごとを本部へ伝えられる仕組みがあり、環境改善に生かす。育休などを活用し、子育てと両立してキャリアを積む女性が増えてきた。一般に、物流業界は「重たい荷物を持つため仕事がつらいのではないか」と思われやすいが、同社は現場の負担軽減や働きやすい環境づくりに成果を上げる。各物流拠点で仕分け自動倉庫やパレットの荷物積み付けロボット、無人搬送車、夏場に暑くなる常温倉庫の空調設備などを導入。機械化やシステム化により業務効率を高めることで、性別に関係なく働きやすい環境を整え、全社で男女比率が7:3だったものが6:4に近づいている。また、年間休日数は119日と多く、ボランティア休暇などでもワークライフバランスを促進。人財の能力を最大限に発揮できるフィールドを用意し、時代の流れに柔軟に対応しながら社員、企業ともに成長している。





会社概要

シモハナ物流株式会社
代 表 者:代表取締役社長 下花 実
本  社:安芸郡坂町横浜中央1-6-30
設  立:1955年2月
資 本 金:3000万円
売 上 高:656億円(2024年3月期)
従業員数:7773人(パートなど含む、2024年4月現在)
事業内容:3PL総合物流サービス、共同配送、機密文書保管など
T E L:082-820-1155
U R L:https://shimohana.com/
※2024年9月当時の情報です。