最新の情報提供と最適な提案強み
ロボットの総合コーディネーター目指す
三光電業株式会社
働き方改革や地域貢献を積極化
電子・制御・FA機器の地場大手商社で、産業用ロボットを活用することで多様な課題の解決を提案している。各方面から高い評価を受け、販売台数は堅調に推移。
広島市南区比治山本町6ー5にショールーム「ロボットパークひろしま」を構えているほか、2023年1月をめどにロボット搭載の移動展示車を製作し、ショールームに足を運びづらい顧客のもとへ出向いて実際に見てもらう仕組みを整える。協働ロボットで世界トップシェアのユニバーサルロボットに続き、21年にはロボットメーカーのFUJIと代理店契約を結ぶなど、体制を拡充。森脇社長は、「お客さまの課題を分析し、さまざまな機器を組み合わせた提案が強みです。当社の社員にとっても、お客さまの課題解決のために深く考えを巡らせる意味で、やりがいのある仕事です。ロボットに限らず、導入先の業務改善や効率化につなげられるよう『最新の情報提供と最適な提案』をモットーに、『お客さまにとってなくてはならない』商社であり続けたい」と話す。19年には中小企業庁の「はばたく中小企業・小規模事業者300社」の一つに選ばれ、決意を新たにした。
ロボットパークでは多彩な機器を組み合わせて課題に応じた提案を行うほか、企業の人手不足を解消する手段としても訴求する。ロボットシステム構築の専門家・システムインテグレーター(SIer)を育成し、17年に経産省と日本ロボット工業会の「ロボット導入促進のためのSIer育成事業」に採択。20年にはロボットSI検定に社員3人が合格した。森脇社長は、「当社内または顧客現場への訪問で産業用ロボット安全特別教育を行えるようになりました。23年春ごろ、ロボットパークにトレーニングセンターを開設予定です。ロボットのトータルコーディネートができるロボットSIerの育成に注力して新たな付加価値を創出し、お客さまにとってなくてはならない商社を目指します」。子ども向け「ものづくり教室」開催に加え、高校生など対象の「ロボット甲子園」中国ブロック事務局となり、ロボットパークを会場に活用している。
21年3月には100%出資で産業数理研究所Calcを設立。広島工業大学の谷口哲至准教授が社長を務め、企業が抱える予防保全などの課題に対して数理学視点からデータ解析を行う。
20年1月には、多様な制御部品・電子部品の実物を見ながら購入できる「倉庫deショップ」をオープン。少量多品種な物やアウトレット、ヴィンテージ部品も扱う。
働き方改革で成果
働き方の改善に長年取り組み、広島県働き方改革実践企業に認定された。社員の有給休暇取得や、月5回の定時退社を徹底。固定残業代を付けることで、努力した人は早く帰っても収入が減らない仕組みを整備。家族と過ごすなど、自分の時間を有意義に使ってもらう。スキルアップ手当や、子ども手当の支給などもある。毎月、目標達成率の高い営業員と所属先の所長を食事に招き、モチベーションを高めている。優秀な人材が多く育ち、無借金経営で業績は堅調に推移している。
和太鼓やマラソンの部活動があり、社員の生活の充実を側面からサポート。社会貢献で広島ドラゴンフライズのスポンサードゲーム開催、ヴィクトワール広島の支援を実施。
会社概要
三光電業株式会社
本 社:広島市西区商工センター5-11-7
設 立:1962年3月
資 本 金:7000万円
売 上 高:100億円(2022年7月期)
従業員数:160人
事業内容:電子部品・制御部品の販売、FAシステム、ロボットシステム構築
T E L:082-278-2351
U R L:http://www.sumnet.co.jp/
※2022年8月当時の情報です。