ロボットで課題解決を提案
今7月期に売上120億円目標
三光電業株式会社
電子制御・FA機器で地場大手商社の三光電業(西区商工センター、森脇喜美代社長)は、産業用ロボットによる課題解決の提案を強化する。2020年に協働ロボットで世界トップシェアのユニバーサルロボット(デンマーク)の代理店になり、21年には同業のFUJI(愛知)とも契約した。コロナ禍で足踏みしたものの導入件数を堅調に伸ばし、22年7月期売上高は前年比8・7%増の100億円を見込む。23年は120億円を目指す。
南区比治山本町6-5のショールーム「ロボットパークひろしま」では国内メーカー含む多彩な機器をデモ展示。例えば四隅のカメラと3次元認識の仕組みで人間の目と脳のような機能を持たせ、バラ積みの雑多な状態からの部品整列・供給作業を自動化する。7月にFUJI製機器を設置。23年1月にはロボットを荷台に搭載する移動展示車を製作し、ショールームへ足を運びづらい顧客のもとへ出向いて実際に見てもらう仕組みを整える。
23年春ごろ、同ショールームの2階にロボットの導入や安全な運用に関するトレーニングセンターを開設する。17年には経産省と日本ロボット工業会の「ロボット導入促進のためのSIer育成事業」に採択。総合的な仕組みの構築を通じて業務効率化などにつなげられる専門家「システムインテグレーター(SIer)」の育成にも力を入れる。ロボットSI検定に社員3人が合格済み。
21年3月には100%出資で産業数理研究所Calc(南区比治山本町6-2、資本金3500万円)を設立した。広島工業大学の谷口哲至准教授が社長を務め、企業が抱える予防保全などの課題に対して数理学視点からデータ解析を行う。三光電業は営業面などでサポートし、ロボット提案を含めた本業の付加価値創出を模索する。