スプラウト(発芽野菜)で全国トップ
国内販売額が100億円を突破

株式会社村上農園

世界一の施設園芸野菜メーカー目指す

 村上農園は、スプラウト(発芽野菜)生産の全国トップ企業だ。有用成分「スルフォラファン」が豊富な高成分野菜「ブロッコリースーパースプラウト」と「ブロッコリースプラウト」、栄養価が高く割安なエンドウの若菜「豆苗(とうみょう)」、カイワレ大根などを生産する。2018年12月期に関連会社の沖縄村上農園と合わせた国内販売額は100億4300万円となり、きのこ、もやしを除く野菜の生産会社で初めて100億円を突破した。25年をめどに300億円を計画する。
 同社の商品力を支えるのが、全国計9カ所の生産センターだ(沖縄含む)。安定して高品質な商品をつくるために全国の生産センターをICTで結び、栽培環境データの共有や、成長段階ごとの観察・記録などを行い、徹底した栽培管理を行っている。また、2020年中には、宮城、北海道、山梨に新たな生産センターが稼働する予定だ。村上農園では「農業」を“ブレーンビジネス”として捉えた「脳業」に進化させ、ノウハウの世界販売といった新事業を確立することで、35年に〝売上高1000億円、世界一の施設園芸野菜メーカー〟を目指す。
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新野菜を相次ぎ開発困難に打ち勝つ企業

 そんな同社も決して順風満帆だったわけではなく、1996年の病原性大腸菌O―157の集団食中毒による「風評被害」を乗り越えた歴史がある。後に事実無根と判明するが、当時の主力商品カイワレ大根が原因食材とされ、苦境に立たされる。しかし、豆苗などの新野菜を展開し、V字回復を達成した。その後、スルフォラファンが豊富な高成分野菜のブロッコリースーパースプラウトなどを開発。食の安全や健康志向を受けてロングセラーとなった。18年にはスルフォラファン研究所を本社内に開設。また料理レシピの開発や本の発刊、専用サイト開設などで商品情報を積極的に発信し、需要を掘り起こしてきた。近年も多彩な形と色、風味を持つ「マイクロハーブシリーズ」や牡蠣の味がする「オイスターリーフ」など、日本になかった新野菜を市場投入。外食業者向けに販路を開拓している。同社にはこうした開発、マーケティング力や、困難を乗り越えてきた軸の強さがある。

自ら考え行動する人材募る共に新たな価値を創造 

村上清貴社長は、「だからこそ当社には自ら考え、行動し(自考自走)、諦めずに最後までやり抜く人材が必要です。成長が実感できるよう、成果を正当に評価する人事・給与制度の整備を進めるとともに、チャレンジしやすく、互いに刺激し合い高め合う組織を目指しています」と話す。
「Challenge」、「Change 」、「Chance」という「3C」を「考動」の指標に掲げる。村上社長は、「農業ビジネスは自然環境も含め、取り巻く環境や状況が刻々と変化します。常に同じことをしていてもダメで、新しいことに挑戦し、自ら変化を作り出し、そこからチャンスをつかまないと進化はできない。成功体験と同じくらい、失敗から学ぶ成長もあるでしょう。成果の手応えをつかむまでに、気の遠くなるような長い年月が必要なプロジェクトもあるでしょう。しかし、他人に言われて行うのではなく、自分で考え抜いたことならば、そこから生まれる失敗も忍耐も全て自分の成長の糧になります。共に新たな価値を創造したい」と語った。

会社概要

株式会社村上農園
本 社:広島市佐伯区五日市中央4-16-1
設 立:1978年1月
資本金:1000万円
売上高:98億9900万円(2018年12月期)
    100億4300万円(国内販売額)
従業員数:450人(パート含む)
事業内容:スプラウト(発芽野菜)、豆苗などの生産・販売
T E L:082-923-6080
F A X:082-923-5411

※2019年8月当時の情報です。