高校生がインタビュー:大崎上島の農業
島の仕事図鑑3-3
07.夫婦でトマトときゅうり齋藤健司・齋藤燕希
はじめての農業
自分たちで決めるから楽しい
好きな時間は晴れた日の休憩時間
家族で楽しめることが一番大切
家族で楽しめることが一番大切
農業を始めたきっかけは「何かを自分でやりたかった」からと話す健司さん。何が正解かわからないが「全て自分で決める」ことができる農業は面白いと語る。ハウス栽培でトマトときゅうりを丁寧に育てている。島へ移住して1年目に家が見つかり、借りられるハウスもすぐに見つかり、とてもタイミングが良かった。島での良い出会いが農業を始めるための後押しになったと言う。燕希さんは、観光ガイドやホテル職員をしていた。
島に来て初めて農業にチャレンジしたと言うが、野菜を育てることは面白いと話す。「家族みんなで仕事が出来る」のは農業の大きな魅力だと感じている。夫婦で農業をする健司さんと燕希さん。将来的に二人が挑戦したいことは、農業体験ができるゲストハウスをつくること。良い出会いが農業を形づくる。夢は膨らむばかり。
08.兼業農家朝山裕児
農業の厳しさを知る造園職人
農業は子育てに似ている
紅八朔の次はレモン
紅八朔の次はレモン
裕児さんの本業は、庭木の剪定をする造園業。祖父の代からの家業である。はじめは島に戻る気持ちはなかったが、いつの間にか家業を継いで早15年。造園業は冬に仕事が少ないため、その時期に収入があればと思い、5年ほど前に農業を始め、主に紅八朔をつくっている。兼業をはじめた裕児さんに農業のことを聞くと「農業はそんなに甘くはなく、赤字になったことも」と厳しい表情を見せた。そして同時に「とても面白い」と語る。今後はレモン畑を増やしていきたいと意欲を見せてくれた。農業は子育てのように成長していく畑の姿が面白いと言う。楽しいから作る、それも大切だが、長く続けるためには、楽しさだけではなく収入も考えることが重要。厳しいながらも面白い、それが農業だと語る。
09.休日農業成定裕司
農家と接する中で
農業をはじめた営農指導員
お気に入りの道具はハウスを修理するための、
インパクトドライバーとサビ落としのKURE 5-56
インパクトドライバーとサビ落としのKURE 5-56
農家に栽培技術や市場情報を伝える仕事をしている裕司さん。主にトマトやきゅうりといった施設野菜の情報を提供している。農家にとって、栽培ノウハウや市場動向はとても重要である。裕司さんは、進学のため一旦島を離れ、卒業と同時にUターン。指導員として働く傍ら、畑を借りて農業をしている。農家の仕事ぶりに刺激され、柑橘を育てている他に、県内で唯一ハウスでミョウガをつくっている農家としての顔も持つようになった。仕事のこだわりは、農家の立場になって意見を述べること。自分自身の思い込みだけの意見に終始しないように心がけていると言う。週末だけではなく、平日の朝晩も畑に行くほど畑仕事に精を出す毎日。「畑はやったら返ってくる。やればやるほどええもんができる」と笑顔で語る。
島の仕事図鑑3 目次
【1】文田秀也さん・文田真弓さん/岩﨑亜紀さん/中原伸悟さん・中原幸太さん
【2】西田秀夫さん・西田裕輝さん/横本正樹さん・横本悠樹さん/榎本一史さん
【3】齋藤健司さん・齋藤燕希さん/朝山裕児さん/成定裕司さん
【4】小池信忠さん/岡田明仁さん/光野郁江さん
【5】若手を見守る匠河田忠宏さん/松岡清士さん/金原邦也さん・金原英香さん