西原に古民家活用の交流施設
地域住民に開放し共同で子育て促す

くうねあ

 保育施設運営などを手掛ける、くうねあ(安佐南区祇園4-7-3、堀江宗巨社長)は6月1日、同区西原9-19-19で古民家を活用した交流施設を開く。会員制で地域の子どもたちや保護者に開放するほか、レンタルスペースとして貸し出し、絵本の読み聞かせやヨガ教室などで使ってもらう。地域の人々が集うことで、子どもたちを共同で世話し、育てられる仕組みづくりを目指す。
 敷地面積約330平方㍍に約200平方㍍の古民家で、台所や居間、書庫などを備え、最大50人程度を収容可能。2020年に改装を始め、壁塗りやふすま、床の簡単な工事を手伝ってもらう形のワークショップを延べ30回以上実施し、再生過程を体験できる機会を提供してきた。改装に携わった地域住民や、同社運営の保育施設の園児・卒園児・保護者に日常的に使ってもらう場として開放する。絵本は地域住民などの寄付を受けて当初1000冊以上を並べる。今後1万冊に増やし、図書館司書の資格を持つ絵本選びのアドバイザーを置く。会員料は年間5000円。初年度は会員50組を計画。教室などを開く場合は別途費用。専用アプリで開錠して、いつでも使える。
 安佐南区で保育施設を4園運営。23年3月期売上高は新規開園により前年比20%増の4億2000万円を見込む。本業の強みを生かせる新分野に参入しており、22年6月からは家事代行事業を始め、共働きや高齢者宅からの依頼が増えている。スタッフの教育に力を入れて5年後に同事業で1000万円を計画する。