1人乗りEV開発へ
動画配信のネットワーク活用
ハンフリー株式会社
ユーチューブチャンネル「くっすんガレージ」運営のハンフリー(東広島市西条町田口、楠一成社長)は、1人乗りの電動超小型モビリティの開発に乗り出す。2022年1月に世界最大級のカスタムカー展示会「東京オートサロン」で試作車を公開。11月11日付でグーグルジャパンから日本を代表するユーチューブクリエーター100人の1人に選ばれ、トヨタ自動車の同チャンネルを超える25万フォロワーを持つネットワークを生かす。並行してまだ参入が少ないガソリンエンジン車を電動(EV)化する事業で収益化を進める。
超小型モビリティは通常の自動車よりコンパクトで小回りが利く1〜2人乗り電気自動車で、環境性に優れ、地域の手軽な移動の足となることから国が普及を進める。国内ではトヨタが試験販売するシーポッドなどがある。
同社は「大人が乗って遊べるプラモデルのようなEV」をコンセプトに掲げ、カスタムして遊べる趣味性の強い車両開発に特化し、新しいものを好む層の開拓を目指す。オートサロンでの発表を機に、量産化に向けた資金調達の動きを加速。現在は自動車開発経験のある外部技術者などの協力を受ける。今後、部品製造や資材調達など幅広い分野で連携先を増やし、24年の正式販売を目指す。
楠社長は05年に多目的スポーツ車(SUV)専門の売買、カスタムのシーエルリンク(東広島市西条町馬木)を創業し、18年に事業を売却。ハンフリーは15年に創業し、18年3月からユーチューブへの動画配信を始めた。車両やバイクをカスタムする内容を中心に、メインとサブのチャンネルを合わせてフォロワーは25万人を超える。11月にはグーグルジャパンから、社会・文化・経済の分野に有意義な影響を与えた100人を選定する「ヒューマンズ・オブ・ユーチューブ」に選ばれた。
広島経済レポート 2021年11月11日号掲載記事
関連サイト https://www.youtube.com/intl/ALL_jp/howyoutubeworks/progress-impact/impact/hiroshima/