ラサーナブランド45周年
共感するファン増やし成長
株式会社ヤマサキ
女性の“きれい”を追求し続ける
1970年に広島初の化粧品製造会社として創業。海藻エキスを原料にしたコスメブランド「ラサーナ」は全国展開するまでに成長し、2024年にはブランド誕生から45年を迎えた。ラサーナは伊語で「健康で美しい女性」を意味し、創業者が生まれたばかりのわが子への思いを込めて名付けた。親が子どもの未来を思うように顧客の幸せを願う気持ちを従業員の原動力としている。
女性の髪の悩みに寄り添う
ラサーナは1979年にシャンプー・リンスを発売したのが始まり。髪に良いとされる海藻を原料にいち早く採り入れ、改良。2万5000種以上の海藻から製品ごとに適した海藻をエキス化して使う。80年代には女性を中心にヘアカラーやパーマが一般的になり、ダメージヘアに悩む人の増加に対応し、トリートメントなどダメージケアの提案を強化。90年代になると茶髪ブームなどで髪の悩みがより深刻化。女性の社会進出が進み、時短ニーズが高まる中、洗い流さないタイプの「ラサーナ 海藻 ヘア エッセンス」を98年に発売した。当時はまだなじみがない試供品のサンプリングを大規模実施。ドラッグストアで営業社員が店頭配布したほか、大手通販会社が扱う商品に同梱するなど多様なチャネルで配布し、利用者の口コミでブランドの認知とユーザー数を一挙に拡大した。発売から20年以上がたち、累計販売本数(※1)2400万本を突破するなど、トップシェアを誇る主力商品に成長した。
美髪にまつわる商品開発や社会・環境への取り組みも
ラサーナが考える美髪とは、ダメージのない、少ない髪。この考え方のもと、23年7月、同社の毛髪診断士の監修で、頭皮をケアしながら洗えるスカルプブラシを開発した。独自の形状で毛髪ダメージを防ぎながら、頭皮をしっかりと洗うことができる。インバス・アウトバス両方で使え、頭皮マッサージでリラックス効果にもつながるという。同商品はひろしまグッドデザイン賞のプロダクト部門奨励賞を受けた。
社会課題や環境への取り組みも活発だ。リピーターの多い通販部門では簡易包装を希望する声が多く、23年11月から詰め替え商品に使う化粧箱の一部を廃止。年間約3.5㌧の紙資材を削減する計画だ。紙資材廃止に合わせてパッケージの耐久性向上のため、フィルム素材を強化。化粧箱がなくても輸送できるようにした。軽量化によってポスト投函も可能になり、留守宅への再配達などの手間がなくなるという。積み荷が軽くなればトラック運転手の負担や燃料代を減らすことにもつながる。
ブランド誕生から45年大切にしてきた思い伝える
21年、ラサーナのコンセプトを「きれいの約束。これまでも、これからも。」に刷新。全世代の女性の髪の悩みの解決や〝きれい〟を追求し続けるといった意味を込めた。24年にはブランドムービーを公開。母娘がインタビューを受けながら、過去・現在、未来について話すという内容で、髪や肌・心や体を健やかに導く商品やメッセージを伝える。土肥光代表取締役兼CEOは、「店頭・ECの販売チャネルとそれぞれにお客さまがいる。双方向でのコミュニケーションを重視し、よりお客さま視点に立ったブランドにしたい」
※1 エッセンスシリーズ通算売上本数(2023年11月集計)
会社概要
株式会社ヤマサキ
本 社:広島市中区舟入本町3-7
設 立:1970年4月1日
資 本 金:8000万円
売 上 高:37億9500万円(2024年2月期)
従業員数:社員・アソシエイト合計243人(2024年5月31日現在)
事業内容:化粧品、医薬部外品(ヘアケア、スキンケア、入浴剤)の製造と販売
T E L:082-292-7141
U R L:https://www.corporate.lasana.co.jp/
※2024年9月当時の情報です。