地元住民から愛される広島人情の詰まった街!
広島電鉄江波線の旅

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 広島市内を走る路面電車、広島電鉄。白島線、宮島線をこれまでご紹介してきましたが、今回は地元住民から親しまれ、通勤や通学の手段として使用される「江波線」に焦点を当ててみましょう。古くから地元に根差す老舗に交じり、ニューオープンの店舗も見つかる注目のエリア、江波線の魅力をみなさまにご紹介します。

地元住民から愛される広島人情の詰まった街!広島電鉄江波線の旅

住民の大切な交通手段!江波線って?

 戦前から現代まで、創設以来変わらず広島県民を乗せて運行する広島電鉄。江波線は、市街地と舟入や江波エリアを結ぶ路線です。江波線の電停はすべてが広島中心部である中区に属していますが、江波線を利用する人々を見てみると、制服姿の中・高生や子どもを連れたお母さんなど…ほとんどが周辺住民。舟入・江波エリアは中区でも有数の「子育てしやすい土地」として、ファミリー層から人気です。
 その理由は市街地まで近く、平坦な土地という立地条件。このため、自家用車を所有していない人が暮らしやすいのだそう。江波線は市街地と比べて乗降者数も落ち着いており、穏やかに路面電車が運行し、地元の人から利用されているイメージがあります。どこか広島人情の香りが漂い、車窓からは閑静な住宅地が広がる様子が見られますよ。
 江波線の終点は、江波電停。路面電車たちが休憩する江波車庫がこの電停の先にあります。江波電停は元々、これよりさらに海側へ進んだところにある「三菱江波工場」と繋がる予定だったそう。しかし、現在でも三菱江波工場とはおよそ1km以上の距離を保ちつつ、延伸計画は持ち上がっていません。

新旧が入り混じる注目のエリア、江波線

 さて、そんな江波線が走る舟入・江波エリアは古くから営業を続ける老舗店と、ニューオープンとして注目を集めるお店が入り混じるところ。沿線には気になるお店が多数あります。
 地元住民から愛される路線ですが、新しくできたお店を目当てに、市街地から観光客が訪れることも。その際には、八丁堀・紙屋町電停から江波線を使って、乗り換えなしで江波エリアに到着できます。
 紙屋町西電停から、終点の江波電停までは時間にしておよそ30分。舟入・江波エリアで気になるスポットがあれば、すぐに市街地からアクセスできます。住民でなければ利用する機会も少ないかもしれませんが、ぜひ一度江波線を使ってぶらり電鉄の旅を楽しんでくださいね。

老舗洋食店とインスタ映えカフェをご紹介!

 それでは舟入・江波エリアの代表的な新旧スポットをご紹介しましょう。まずは、3代にわたって営業を続ける老舗洋食店から。「シャンボール」は舟入南電停からすぐのところにある洋食店。メディアやグルメ雑誌で取り上げられたこともあり、「知っている!」という人も多いかもしれませんね。
 ここではハンバーグやタンシチュー、エビフライなど定番の洋食メニューが並びます。地元の人からも多数リピートされているそうで、どの洋食も絶品と評判。店内では庭を眺める席が人気で、広島中心部であることを忘れるほどのゆったりしたひとときを、ここで過ごすことができます。
 次は、インスタグラムやツイッターなどのSNSで人気が高い新しいスポットです。終点江波電停近くに2018年オープンした「rit.(リタルダンド)」はおしゃれな外観・内装でインスタ映えが狙える、チョコレート専門店です。
 店内にはこだわり素材でできたチョコレートがズラリ。中には広島をモチーフにしたレコードのようなパッケージのチョコレートや、コーヒーとチョコレートのマッチを楽しめるコーヒー豆チョコレートなどユニークなものも見つかります。テイクアウトもできますが、屋外には緑豊かなテラス席を用意。ここでオーダーしたチョコレート菓子とドリンクをいただくこともできますよ。屋上からは瀬戸内海が見え、おしゃれな雰囲気を楽しみながらホットチョコレートで一息、なんて利用の仕方もおすすめです。

隠れた魅力がたくさん詰まった路線、「江波線」

 地元住民から親しまれる江波線。わざわざ足を伸ばしてでも行ってみたい、気になるスポットが江波線には集結しています。市街地からも短時間でアクセス可能。この記事を参考に江波線を使った路面電鉄の旅を、楽しんでくださいね。