自動発注など連動のタッチパネル注文導入
働く環境整備で人材確保、出店へ

ケーツーエス

 お好み焼き店「ちんちくりん」を運営するケーツーエス(安佐南区伴南5-5-20、川上博章社長)は9月25日、国内全13店に経理自動集計や在庫管理、自動発注と連動するタッチパネル式の注文システムを導入した。人手不足の解消や、全社員の完全週休2日制などの働き方改革に役立てる。今後の店舗拡大に向けて社内環境整備を進め、積極的な人材確保を目指す。

 システム投資額は約2700万円。全メニューをタッチパネルで注文できるほか、ヘラを使った食べ方や、同社の歴史を動画で紹介する。外国人観光客向けに英語並記。同時に同システムを従業員の働き方改革に活用し、来店客数や注文履歴、経理関連業務などをインターネット上で自動集計する。連動してキャベツなどの在庫管理と発注も自動化する。管理コストや、会議資料の作成の手間を削減でき、残業時間の抑制につなげる。将来はAI(人工知能)を使い、前年同日や曜日、天候などの比較で来店客数や売上高予測を立てるシステムも検討。シフト管理やサービス向上に役立てる。このほか、来店客が自分のスマートフォンの無料通信アプリ・LINEから注文できる仕組みを東京と広島の店舗で実験的に展開している。

 こうした仕組みの導入に加え、週1回の店休日を設けたほか、シフト制で土・日曜に休みを取得できるようにした。また、開・閉店時間をそれぞれ30分短縮。有給休暇の取得を促進し、年間110日の休暇を実現する。働きやすい環境を人材採用に生かし、出店を加速する。2020年4月には廿日市市宮島口に新店を予定。国内外の観光客にお好み焼きをPRする。170平方㍍にカウンター、テーブルの計71席。初年度売上高は1億2000万円を目指す。