クレジオパートナーズ 不動産仲介事業へ参入
M&A支援先の資産戦略に生かす
クレジオパートナーズ株式会社
M&A・事業承継を中心に資本政策コンサルティングを手掛けるクレジオ・パートナーズ(中区紙屋町、李志翔社長)は、不動産仲介事業へ本格的に参入した。7月から営業を始め、既に広島県内で賃貸ビルの売買を成約させるなど、順調な滑り出しという。来年末までに10件の契約成立を目指す。
新事業の立ち上げに当たり、大手不動産会社で5年間実績を積んだ営業担当者を採用。不動産仲介の知見を生かし、従来のM&Aや事業承継の支援領域に資産戦略の幅を加えた。仲介の第1号案件は、数年前にM&Aで支援した企業の本社事務所。個人オーナーが会社に賃貸していた物件を、第三者に売却した。信頼関係のある相手に仲介したことで、売主・買主双方の不安を解消し、スムーズな成約につながったという。今後は広島県内を中心に、既存の岡山・九州の拠点エリアへの展開も視野に入れる。同社はグループに不動産鑑定会社も有しており、適正な価格評価の算出で売買を円滑にするなど、相乗効果を図る。
M&Aの現場では、売却希望企業が不動産を保有しているケースも多い。社内に経験者が加わったことで、売却・購入・有効活用のニーズにワンストップで対応できるようになった。単に不動産を売買するのではなく、会社全体の資本構造も踏まえ提案できる体制を目指す。
「広島経済レポート」2025年9月4日号掲載記事より