マエダハウジング 室内農業「おうちFARM」 空き家活用し循環型社会目指す
株式会社マエダハウジング
マエダハウジング(中区八丁堀、前田政登己社長)は、社会問題化する空き家を活用した室内農業「おうちFARM」事業に本格的に乗り出す。11月に水耕栽培装置5台の見学スペースを八丁堀店4階のリノベーションモデルルーム内に開設。同月に専用ウェブページを公開し、問い合わせ受け付けを始めた。同装置は建築現場で発生する余剰資材を部品に利用し、植物の光合成を含めてCO2削減につなげる循環型ビジネスモデルとして普及を図る。
土壌や太陽光に頼らずに養液を循環させる構造と高輝度LED照明で栽培するため、屋外農業に比べ自然環境や害虫の影響を受けにくく、通年で安定栽培できる。ハーブや葉物野菜など400種超に対応し、まずはセレクトした20種類の種苗を薦める。同農業を展開するカクノウ(兵庫)と協力しており、ひろしま環境ビジネス推進協議会(事務局=広島県)の2024年度新事業創出プログラムで審査員賞に選ばれた。
空き家オーナーから物件を借りて同装置を設け、利用者に貸す仕組み。オーナーは賃貸収入が見込め、人の出入りや運営側の定期巡回と清掃によって建物劣化を抑えられる。遠くに住むオーナーもネットワークカメラや定期報告で建物の状況を確認しやすい。サービス利用者は無農薬野菜の自家消費や販売が期待できる。動画で栽培マニュアルを用意し、初心者や子どもでも週当たり10分程度の作業で楽しめるようにした。食育や学生の農業ビジネス学習、高齢者のやりがい創出など、世代を超えて集まるコミュニティー形成の場としても広めたいという。同月29日には県立広島大学であった「第4回広島県学生地域連携活動発表会」にブース出展した。





